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統計学入門 第5章の問題 5.3 聖ペテルスブルグの逆説

聖ペテルスブルグの逆説

問題

コインを繰り返し投げ、はじめて表が出たときに止める。それがnn回目であるとき、2n2^n円を得るものとする。
(i) 得られる額XXの確率分布を求めよ。
(ii) E(X)E(X)は存在しない(\inftyである)ことを示せ。

※(ii)の結果が直感に反するので「逆説」(paradox)といわれる。この逆説は、ダニエル・ベルヌーイによって、貨幣額に対数変換を考えることにより解決された。

解答

(i)
コインの表も裏も、一回投げるごとに1/21/2の確率であるので、n1n-1回目まで連続で裏が出るときの確率は(1/2)n1(1/2)^{n-1}である。 その次のnn回目に表が出る確率は1/21/2であるので、得られる額XXの確率分布は

P(X=2n)=12(12)n1=(12)n\begin{align} P(X=2^n) &= \frac{1}{2} \cdot \left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} = \left(\frac{1}{2}\right)^n \\ \end{align}

(ii)

E(X)=n=12nP(X=2n)=n=12n(12)n=n=11=\begin{align*} E(X) &= \sum_{n=1}^\infty 2^n P(X=2^n) \\ &= \sum_{n=1}^\infty 2^n \cdot \left(\frac{1}{2}\right)^n \\ &= \sum_{n=1}^\infty 1 \\ &= \infty \end{align*}

したがって期待値は存在しません。

参考資料

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